6時半を過ぎても外は明るく、加えて梅雨どきのムシムシした空気。そのせいで今日はよりいっそう喉の渇きを覚えていた。そういえば夏至まであとわずかだ。
トワイライトタイム。 よく冷えたALL-FREEを開け、まずは一口。
「ぷは〜」
「ああ、それ飲んじゃうんですか〜」
がっかりしたような、驚いたような、だが納得したような声を掛けてきたのは、ついさっきオレにも声を掛けてきた居酒屋の呼び込みをしていたヤツだった。 返事はせずに笑顔だけ返すと、ヤツもニヤリとし、だがすぐに勤め帰りのサラリーマンを物色し始めたようで、やがてその姿は人込みに消えていった。夕日はまだ十分高い位置にあった。
(bgm love deluxe/ sade)
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